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2006年12月 アーカイブ

2006年12月01日

週刊金曜日 上野千鶴子対談を読む

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週刊金曜日は、毎週忘れずにポストにやってくる。定期購読をしているためなのだが、他に読んでいる本があったり、雑事で忙しくしていると、封をしたままの金曜日が溜まってしまう。

そして開いた11月3日、創刊13周年記念号の上野千鶴子・佐高信対談<教育で「危険な現実」は変えられない>ジェンダーフリーバッシングの標的になった上野さん、嫌われるキーワードは、非婚・離婚・シングルマザーなどらしい、今年3月にあった福井県の生活学習館での書籍の撤去事件は、こういった関連書籍を「内容が過激」という理由で撤去されるというものだった。いまも裁判で争われている。

家父長制を復活させようとでもするかのような自民党、安部、山谷のプロジェクト。本気で少子化を歯止めしたいのであれば、この対談で上野さんが言っているようにシングルマザー支援をし婚外子差別を撤廃すればいい。
日本での婚外子の割合は2003年データで1.93%北欧・アメリカなどは二桁代。アジアの数字は載っていなかったけれど。

家族を一単位としてまとめ、公に尽くさせる、「美しい国」に命をささげる人間をつくる教育をするという「教育再生」。
偏狭なナショナリズムに利用されるような「教育」はやめてほしい。

確かに家族は昔のように暮らしていないと思う。みんな働き、時間もばらばらだ。けれど、家族のようにこころを寄せ合う、コミュニティーや繋がりのほうが大切だと思う。愛し合う仲間たち。そうやって生きていければいいと私は思う。

ゴスペルの仲間たちをみていると、本当に心温まる。お互いに寄り添う努力を惜しまない。私は、ゴスペルは卒業したって、おこがましい言い方したと今は反省してる。中退だね。何も理解していないと思うけれど、かってにドロップアウトしたっていうような。けれど、彼らは大切な宝物。小さい家族ではなく、大きな家族をもてる幸せ。

どんなにくだらない教育をうけても、現実は続き、人は賢く生きたい。子供たちにはそれだけは知って欲しい。

2006年12月12日

経団連という怪物

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仕事から帰り、夕刊を見て、がっかりした。<経団連 「希望の国」構想原案 憲法改正や「愛国」盛る>
いわゆる「御手洗ビジョン」というものである。
○法人税減税
○消費税2%増税
○憲法は戦力不保持を含めた「9条2項」の見直し、自衛隊保持の明確化、集団的自衛権を行使できるように明らかにする

と、書いていた。

今日のニュースで、同じく関連の経団連が提案し今年6月に厚生労働省が素案として出した「ホワイトカラーエグゼンプション」に対し、過労死で家族をなくした遺族の方々が反対の要請を厚労省に出した。
この案は、いわゆるホワイトカラー労働者に対する労働時間規制を適用免除(exempt)すること、またはその制度。wikipediaより

この二つのニュースは、国が経済の力をもっているものを優先し、国民を切り捨てていることを確信させるものだ。過剰に労働しても、ワーキングプアーは生まれ、セイフティーネットなどどこに存在するのかさえわからない。国の意向にそい、政治献金がスムーズに行われるようにしようとする経済界。
御手洗という人は、キャノンの人だった。しまった、プリンタを買ってしまった。

政治は、国民を自由に操ることのできる憲法をもとうとし、中国残留孤児や難民などに不寛容で富士山のように人々が捨てたゴミだらけの国を無理やり「美しい」という。

安倍政権に変わって、書くのもいやになった国政の行方。けれど、教育基本法の改定についてまだ、再考するように求める署名もネットで行われている。署名はコチラでできる。

今、安倍政権の支持率47%、40代~50代は不支持が多い。
変化というは、突然くるらしい、周到な準備をへて・・・・。そうなる前にできること、すること、監視すること、しっかり見つめること。息が抜けない毎日だ。むしろ窒息しそうな毎日の気分。

力をください。小さいアリのような市民にも。

マデリン・ペルー ~極上の冬の歌声

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マデリン・ペルー「ハーフ・ザ・パーフェクト

このCDを買ったのは、CDショップで「歌声」を聞いてしまったから・・・。前作「ケアレス・ラブ」のエントリーでも書いているが、ビリーホリデイのようなやわらかな歌声。それを聴いただけで彼女の声とわかった。早速、買って、今よく聴いている、たぶんこれからもよく聴くだろうCDになった。

今回は、ジョニ・ミッチェルやニルソンの曲を取り上げていたり、少し歌い方や声が違った感じの曲もある。でも全体を通して、じつに柔らかい、暖かい冬のクリスマスシーズンには最適のアルバムに仕上がっている。

この声はホントに魅力があるのだが、バックの演奏もとても粋だ。オルガンやウーリッツアーピアノやシンプルなパーカッションなど、少ない音とやさしい音に満ちている。こんな音楽ができたら幸せだな。
「声をはらない」タイプの歌い手。ゴスペルやソウルの唱法と反対側にある。語りかけるような歌声。
なにせ、力がはいっているときに、このCDを聴くと、「なんや。あほらし」と思ってしまいたくなる。あるいは、お酒に手が伸びてしまう。そんな、リラックスのための音楽にもなる。
こんなCDにであえると、本当に幸せな気分。

2006年12月16日

クリスマスは、バースデイ

今日は、Harlem JP choir のクリスマスコンサートに出かけた。自分が出ていない舞台。歌う仲間を見て、聴いて、美しい笑顔を見て嬉しかった。他では、感じられない家族がでてるような暖かい気持ちで一曲、一曲を聴いた。愛する仲間とあえて本当に嬉しかった。

ハーレムの持ち味は、明るさ、力強さだと思っているが、今日は、イエスキリストの誕生日・クリスマスを祝うコンサートなので、しっとりめの感じだった。場所が、神戸バプティスト教会だったせいもあり、暖かさや、賛美の雰囲気はとてもよかった。今回も、ハモンドB3オルガンを弾く、愛すべきブッチさんの出すサウンドは、一気に雰囲気を、アメリカの教会に連れて行ってくれる。

B3オルガンは、レズリースピーカーを使用し、ラッパのような部品がくるくるまわることで、音をかき回す、早くまわすと、たくさんのビブラートが発生して、ぞくぞくする。教会が、カトリックではカテドラルで天空に響き渡る、パイプオルガンの音や、ミサ曲で賛美の気持ちを高めたように、ゴスペルでは、B3オルガンが欠かせない。ブッチさんの手にかかったら、コード一発、抜群の魅力だ。大好きな音を重ねてくる。

わたしも、最近購入した、NORDのSTAGE88もオルガンサウンドが充実しており、fastのボタンを押すと、回転が速くなる効果が得られる。ピアノ系、シンセ系、オルガン系と音を積み重ねていくことができて
お気に入りのシンセだ。

このクリスマスシーズン。あちこちでゴスペルコンサートが行われる。まさにゴスペルシーズン。クリスマスがイエスの誕生日であるということは、クリスチャン以外は、あまり気にしていない。特に日本で祝うクリスマスは、サンタであり、ケーキであり、きらびやかなクリスマスツリーだ。宗教行事ではない、特殊なクリスマスがこの国の多くの家庭に根付いている。
けれど、一度考えてみて欲しい。この日本の文化が、異文化を飲み込むように上澄みや、うわべの習慣だけを取り入れるならば、異文化のもつ宗教や、人々の習慣も柔らかく理解して欲しい。難民に対する、日本の政府の冷たさ、中国残留孤児を切り捨て、経済界だけの顔色をみているような政治。
共生を拒む見えない境界線。

あなたは隣人を愛してますか?

2006年12月21日

上原ひろみ~アジアツアー2006を体験する。

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上原ひろみ「spiral」

オスカー・ピーターソンのオープニングアクトを聴いてから、久しぶりに出会えた、元気な上原ひろみ。
その間、関西では、なんばHatchでも昨年ライブをしているが、それはいけず。コンサートが兵庫県立芸術文化ホールであるというのも魅力だった。このホールは、贅沢に木を使用してあり、ホールに入ると木の香りがする。けれど、2000人のキャパでソールドアウト。ジャズ界では異例の存在である。

彼女の3枚のアルバムを聴くと、曲作りの変化というのか、編曲の変化が特に3枚目で聴いて取れる。
初めて、彼女を見たときは、おもしろいくらい指が動くので、それだけで盛り上がったりしたけれど、今回のアクトは、休憩10分をはさみ、正味2時間40分の充実したものだった。もちろん、指はまわるまわる・・・けれど、それだけじゃない。非常に小さい音から始める曲も多く、だんだんにトリオのリズム変化、アドリブ部分の転回が、いくつかあり、大きなうねりをもって、テーマに舞い戻る。そのダイナミックな運びは、デビュー作のころよりも成熟を感じる。

速い速いパッセージを叩き込んだり、連打をしたりするの聴いていて、一体1秒でどれくらいたたいているか数えてみた。というも、調律師というのは、振動数のずれを聞いて調律しているので、そのずれを1秒間に7つとか、10回とか数える習慣が身についているからなのだ。グランドピアノでは、ピアニストは1秒間で14回連打できるらしいが、彼女は、大体10回から12回当たりを連打していたと思う。

大概彼女は、足をそろえて、始めは演奏する。シフトペダル(弱音)を踏むためにそういう感じなのかなと思ったりするけれど、リズムが激しくなると立ち上がって、足を振り回す。そう元気な演奏だ。
フリージャズの山下洋輔も、拳骨で、鍵盤をたたき、ひじウチをするのは有名だが、洋輔は、それで弦を切ってしまうのだけれど、ひろみちゃんのも激しいがなんだか、許せてしまう。ピアノ弦をじかにはじいたり、弦を手で押さえてしまったり、ピアノには荒っぽいことだけれど、彼女ならば許してしまう。

本当に元気な演奏。でも元気だけではない、色っぽさも感じるな。私は、「ラブ アンド ラフター」が大好き。ブルースフィーリングがたっぷりで、3枚目のアルバムのお気に入りだ。この曲はアンコールの1曲目で演奏された。最後は「リターン・オブ・カンフー・ワールド・チャンピオン」これは、アグレッシブでファンキーで盛り上がる曲。

コンサート途中、ソロで1曲弾いてくれた。
コンサート当日、お葬式だったお茶畑のおばあちゃんのことを思って作った曲。「グリンティー ファーム」
さぞ辛い気持ちだったのだろう。けれど、ツアーのどこにでもおばあちゃんはついてきてくれる。と彼女が言うように、元気で楽しくピアノが弾けるように、おばあちゃんは世界のどこにでもついて来て見守ってくれるだろう。

いい音を聞けて、幸せな時間だった。
お客さんの年齢層もかなり広く、子供から、杖や、カートなどを押したおじいちゃん・おばあちゃんまで。それを見ていても、この人の魅力は果てしない。この先どんな風になっていくのか・・・ライブは追いかけ続けなくてはならないだろう。ジャズは、変化する。その変化をこの先も見てみたい人だ。
ピアノと格闘するのではなく、彼女はじゃれあっている。そうそう、ピアノのフレームの上におかれた、可愛い真っ赤な「Nord lead」もね。あのシンセも大切なおもちゃだ。あんなに楽しそうにピアノを弾く人はそうはいないだろうと思う。


2006年12月22日

NHKスペシャル「ワーキングプアⅡ」

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NHKスペシャル「ワーキングプアⅡ」~努力すれば抜け出せますか?~の再放送を19日の深夜に見た。母子家庭で、小学生の子供2人を支える母は、2つの職を掛け持ちしないと生活ができない。母子手当ても今後削減される。生活保護以下の生活を強いられても働く貧困層。

正社員で雇用されず、安い派遣やパート労働で生活は支えられない。この母子家庭の母は、ともかく子供が自立できるあと十年は、朝からの労働と夜八時から深夜までの労働を続けざるを得ないと言う。
「十年はなんとしても」子供たちは、早く寝かしつけられているけれど、本当は眠れない日もあるし、母にうんと甘えたいときもある。母の時間も切り売りのように、細切れにされる。虐待やひどい子供の状況もニュースで聞くけれど、この母は本当に心を掛けて、手を掛けて、育てようとしている。安心して、生きていけるような経済がこの国にはないのか?と気分が落ち込んだ。なんて国だ。

アジアからの研修と称する、労働者を工場で雇用し、うんと安い賃金で仕事をさせている会社。周りの地場産業を支えてきた零細の会社は、競争できない。結局、安い賃金で雇うと言うことは、日本の人の労働も安くすることにつながる。水は低きに流れる。労働するのは人間だ。人間を安く叩きのめす日本の会社が貧困を生み出している。

このドキュメンタリーでの紹介は、老人人も及んだ。無年金のお年寄り。空き缶を拾い生計をたてる。
このような状況について、経済学者、福祉問題の専門家などそれぞれの立場で意見を述べる。
でも、政府の考え方は真逆。セーフティーネットとまだ言う。母子に関しては、技能訓練のための学校へいく資金の援助をするなど・・・。その間の生活費はどうするの?学校へ行ったら雇用の保証はあるの?番組に出てきた、若い女の子は、調理師免許まで取ったのに、病院の給食センターで、時給600円台で朝5時から働いている。個人の努力?彼らは、充分に努力を重ねている。でも、タイトルどおり。「抜け出せますか?」

経済格差。地域格差。と呼ばれて久しいけれど、胸が痛い。他人事ではない。いつ自分がそういう状況に立たされるかわからない。自分の子供たちも、同じ立場だ。
派遣で働く、30代の独身女性もまわりには多くいる。本当によくやっているのに・・・。この国は実に暗い。

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