2014年11月東北ツアー「南相馬」

昨年は、「いちばん星アートフェスティバル」にちびチンドンを100セット手作りしてもらうために準備し参加。兵庫県の子ども振興協会さんの助成金のおかげでした。
今年は、二人で仮設や施設を回らせていただいた。

南相馬で今回宿泊したのは、農家民宿「塔前の家」さん。震災で前から営業していた民宿の1階部分が津波で流され、お孫さん、足の悪いおばあちゃんと一緒に2階へあがって助かった。避難所も何か所か渡り歩き、仮設暮らしを経て、別の場所に民宿を再建された。
震災の日の話、その後の避難所での理不尽な扱い、人間不信になるようなことも経験したという。しんどい時こそ、人は本性がでるというのは本当らしい。

現在も決して安心、安全が保障されているわけではない。原発の影響下にある南相馬では、水も空気も安心できない。放射線量を示すポスターが部屋に貼られていた。2011年からだんだん、線量が下がっていっている色分けマップだが、信用はしていない。
民宿では、水は購入したものを使用。野菜は10㏃以下のもの(一般的にNDとされる)しか使用しない。とくに水は、山から流れて湖にため、それを使用しているところもあり信用できない。
地域によっては線量が高いから、土埃を吸うと内部被ばくするから、マスクしないといけないよと教えてくれた。

津波に家を奪われ、原発に人が必要な環境を奪われた。生きるためにつねに掛るストレスにさらされる。毎年来ても、見通しの立たないのが、原発のあるところ。

でも、素敵な出会いもあった。同宿になった「どろだんごのおっちゃん」、どろだんごで日本を回っているご夫婦。つるつるの団子の最高の完成形はマリンブルー!相馬のイベントに行くという。放射能の影響があり砂遊びができない子どもたちのために、どろだんごの材料も持参してやってくる夢のあるお仕事。一緒に何かしたいね~と意気投合しました。新しい出会いは嬉しい。民宿でもミニミニコンサートをご近所の方も来ていただいてしました。

翌日は、施設、仮設集会所の2か所で、音曲炸裂! 借り上げ住宅でバラバラになった高齢者の人たちのための憩いの場所、そして、仮設の集会所では2011年に原町の陸上競技場の避難所でであった方々と再会!元気に歌って、踊ってひとときを過ごしました。

いろんな方のお世話で、こうやって出会うことができました。感謝いたします。
そして、またの再会を約束して!
皆さんも、生きてください。そして関わり、繋がって、一人にならないでください。
また来年!

2014.11東北ツアー

宮城県石巻市 開成仮設住宅
宮城県石巻市 開成仮設住宅
女川地区
女川地区
女川かさ上げ工事
女川かさ上げ工事
希望の鐘商店街
希望の鐘商店街
まりちゃん家 外観
まりちゃん家 外観

まりちゃん家で音曲
まりちゃん家で音曲
南相馬 農家民宿「塔前の家」
南相馬 農家民宿「塔前の家」
南相馬高齢者サポートセンター希望「あすなろデイ」
南相馬高齢者サポートセンター希望「あすなろデイ」
あすなろデイ2
あすなろデイ2
南相馬 高見仮設集会所
南相馬 高見仮設集会所
国道6号線
国道6号線

今回の旅も、新しい出会い、毎年の出会い、久しぶりの出会い。感激と嬉しさいっぱいの人と人を数珠つなぐ旅でした。そして、もう一つの大きなテーマは、被災した場所を見続け、見届けたいという思い。けれど、見届けるには命が尽きるかもしれない・・・そんな果てしない、先行きの見通しのたたない現状に怒りを感じる。

仙台空港からレンタカーで直行したのは、開成第2仮設住宅。2011年以来の再会を果たした、まりちゃん!LOVE LOVE。昨日会ったばかりのような親近感。まりちゃんが企画する、仮設での「ちくちくの会」にあわせて、私たちは音曲パラダイス。ちくちくの会では、まりちゃんの運営している高齢者施設「まりちゃん家」で介護に使われる布を、この会でみんなで寄り合い、おしゃべりしながら使いやすい大きさにしていく。仮設からでてもせっかくできたご近所さんもてんでバラバラになる抽選式の復興住宅。コミュニティーをまた崩されて、身内を失った孤独な人は孤立していく。まりちゃんの呼びかけで、ぐちを聞いたり、肩寄せ合って、少しでも心休まるひと時となればと行われている。

午後は、1年ぶりの千人風呂へ。今回はスタッフのクマさんに石巻周辺の被災地を案内してもらう。私たちは自分なりには、動いて見てきているところもあるけれど、ちゃんと地に足をつけて支援し続けている人に案内してもらうとみる視点が変わってくる。

大川小学校。写真は撮れなかった。慰霊碑が冬になっていく強い川風に吹かれていた。小学校は、そばの川面と変わらないような高さにあった。ただ、真後ろに山。津波が逆流してきたが水が当たる方向があったようで、大川小学校の方へ来るとなかなか思えなかったようだ。
この辺の小学校の子どもたちは、都市部と違って学区が広い。親が送迎したりすることも日常。
とどまっていた親も子も心細かったろう。悲しすぎる。

女川地区。 まだひっくりかえったまんまの建物の横をダンプが走り回る。ともかく、石巻はダンプが多い。津波で消滅した町や村もたくさんあるところに、ダンプは砂利や土を運んで驚くようなかさ上げ工事が行われていた。土を高く積み上げ、高台を作って町を再建する。しかし、そこに人がもどるか?いつ工事が終わるのか?待てるのか?
工事の向こうの山を越えたところに女川原発があると教えてもらった。

移設した役場、復興商店街 いろいろ過渡期のものがいっぱいある。いつまで過渡期なのだろう。

日和山にもあがった。夜景は今は光がいっぱい。けれど漆黒の日が長くあったのだろう。そして何度も見た津波の映像。人はここに大勢いたこと、心が震える。

思いを置いてきた。いつも何かを落としてくる。そんな感じがする。
けれど、ずいぶん持って帰る。そして、会う人に伝える。まだまだまだまだ。だと。

さて、翌日はまりちゃん家の方へお邪魔。とても素晴らしい高齢者施設で、介護される人、する人の関係でなく、一緒の目線で生活を共にする。スタッフさんのお給料がこの日支給されるのだったが、その渡し方とは・・・。利用者さんの支払いで成り立っているので、利用者の方が誰か代表でスタッフに渡します。まりちゃんが、「○○さんは、一生懸命働きましたか?お給料あげてもいいですか?」と声かけし、「いいよ~」となったら手わたされる。私があなたに払うのよ。という対等以上の関係。いいですね。スタッフのみなさんも明るい、乗せ上手。思わずこちらもノリノリで音曲炸裂したのでした!

まだまだ、旅は続きます。
次回のポストで。

11月3日竹の楽器を作りました。

11月3日 伊賀で竹楽器を作るワークショップが無事終了しました。
NPO法人 Arts Planet Plan さんにお声かけいただき、メンバーの皆さんに、竹の楽器
3種をつくってもらいました。
バリンビン(フィリピンの楽器 魔除けにつかいます。)
竹リコーダー(てじょん 創作)
竹笛(うぐいすぶえ)

アートにかかわる参加者のみなさん、レベルが高い!
ご自身で工夫して、オリジナルアレンジも飛び出しました。質問もたくさん受けモノづくりの
好きさ加減がよっくわかりました。
おかげで、とてもいい感じに楽器が仕上がり、音だしして、フリーセッションも面白かったです!

ワークショップは、とても環境のいい伊賀のワークスペース。
こんな作業スペースにいると、いろいろ作ったり、イベントしたりしたくなります。
どうもありがとうございました!

竹楽器つくり1

竹楽器作り2

竹楽器作り3