カテゴリー別アーカイブ: 雑感

ハンセン病を知ること。

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ハンセン病。日本では、回復者の方々が高齢になっている。
回復者の方々は、ご自身の病歴を隠して生活せざるを得ない方や、差別・偏見に立ち向かうために社会に発信されている方もそれぞれの生き方を選択している。

私たちが、別に病歴をいちいち人に話さないように、当たり前だとおもう。

けれど、かつて酷い人権侵害を受け、隔離され自由に生きることが出来なかった人たちのことを知らないままでいることは、苦しみんできた方をもう一度踏んづけているようにも思う。

最近、二つのドキュメンタリーのTVを見た。
一つは、「花に逢わん」ハンセン病回復者の伊波敏男さんのドキュメント。
もう一つは、シンガーソングライターの沢知恵さんの大島青松園での詩人 塔和子さんとの交流のドキュメント。

沢さんの歌う、塔さんの詩。「かかわらなければ…」と続く思いは、心にしみこんでいく。
かかわらなければ、何も始まらない。
私が、いろんな地に立ちたいと思うのは、その場所に関わり、そこにあるもの、そこに居る人と関わりを持ちたいから。

大阪で、ハンセン病問題の講演会がある。
沢さんも歌ってくれます。

■2012年度ハンセン病問題講演会「ハンセン病回復者と家族・遺族 ハンセン病問題の核心に迫る
        ~ハンセン病回復者と家族はどんな思いを抱いて生きてきたか~」
      http://www.pref.osaka.jp/hodo/attach/hodo-12108_4.pdf
日 時:2月16日(土)13:30~16:30
場 所:大阪市阿倍野区民センター2階大ホール(大阪市阿倍野区阿倍野筋4-19-118)
シンポジウムと講演、ミニライブ(ハンセン病回復者家族、国立ハンセン病療養所ケースワーカー、支援者)
資料代:500円(申込み不要・定員600人)
主 催:2012年度ハンセン病問題講演会実行委員会・大阪府・大阪市・堺市
問合せ:「ハンセン病問題講演会実行委員会」事務局(ハンセン病回復者支援センター)06-6711-0003
     kuwayama★humind.or.jp

お正月は墨廼江で

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石巻の酒 墨廼江

2013年となりました。今年は、どこへ行きましょうか?
あそこにも行きたい、ここも行きたいと妄想してばかりデス。

そしてお正月一番に飲む酒は…去年11月に石巻で手に入れた「墨廼江」というお酒。

石巻はとっても寒いだろうな。
石垣島は、23度です。寒い時には、石垣行きたいよな~とまた妄想。

ネットラジオでJAZZのBebopチャンネルを鳴らしたり、Accordionチャンネルでワールドミュージックを流したりしながら、日頃触ってないHPの新しいアイデアを探ったり。
そんな感じでゆるりと今年もよろしくお願いします。

ホスピスでクリスマス!

ホスピスクリスマス
立花病院ホスピス

クリスマス!クリスマス! 私たちの音楽とホスピスの先生のサンタさん、トナカイの主任看護師さん!全てのスタッフさん有り難うございました。楽しかった~!
クリスマス会を楽しむなんて久しく遠ざかってました。

ベットから聴いてくださったおかあさん。娘さんと多分お孫さんと、とても素敵な笑顔をくださいました。「来てくれる日を、毎日待っていたのよ。」と言っていただき感謝です。クリスマスの曲や、二胡で奏でるお空の星の歌たち。ゆったりとしたり、笠木シズ子さんのブギで大騒ぎしたり、斎太郎節でエンヤートットとしてもらったり。

一日一日を大切に生きているホスピスの患者さんたち。。看護師さんたちの暖かい気持ち、盛り上げてくださる元気な姿にいつもこちらが勇気付けられます。ここには、いのちのエッセンスがたっぷりあるのでしょうか?

そして辰巳先生のいのちのスープレシピで作った「玄米スープ」を皆さんに味わってもらいたくて作っていきました。お口にあうだろうか・・からだがしんどい方々に気に入っていただけれるだろうか・・多少不安でしたが、「美味しい」といってくださりほっとしました。10日食べることができなかったおかあさんが、喜んで飲んでくださったのには娘さんも驚かれました。玄米スープは本当にからだに滲みこむ味がします。
玄米を語り合ったような気分で、煎っていたからですかね?思いが乗っかっていったのかもしれません。

いつもいつも、ホスピスでは患者さんと手を握ります。とても暖かかったり、つめたかったり。一緒に手を握っていることを許してもらっていることが私にはひとときの幸せです。最近人とハグすることもとても好きになりました。男性女性、年齢問わず抱きついてしまう。そんなときはよろしく!

玄米を煎るしあわせ

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辰巳芳子さんのいのちのスープを真似したくて、玄米を煎った。
火にかけると、何ともいえない、香ばしい、ふんわりとした香りがたった。
時間をかけて、ヘラで混ぜる。

淡々と混ぜるー薫るー混ぜるー薫る…
無心。何にも他になく、作業に没頭する。
こんな時間の使い方、随分していないことに気がつく。
香りに包まれるしあわせ。

ひとしきり、鍋を見つめ続け、充分にいった玄米、昆布、梅干し、水を加え
玄米スープを作ってみた。
明後日行く、ホスピスに持って行くための予行演習。

美しい色。お茶のようでもあるが、出来たてを啜ると体にしみ込むような味わい。
残った玄米も食べました。

今のジュリーがいい

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=NDXqoo7-NPA&feature=youtube_gdata_player[/youtube]

F.A.P.P(フクシマ アトミック パワー プラント)沢田研二さんの反原発ソング

選挙のうんざりする速報をみつつ。杉並区から立候補した山本太郎の応援演説に立ったジュリーのことを友人から知った。今は「ジジイ」と自分で言う64歳のジュリーは、とても良い年を重ねていて魅力的。

選挙は敗れたが、全ての政治的イシューの根元に原発をとめることがまず必要と訴える応援演説は、以前から反戦、9条護憲の歌を歌ってきたことからも頷ける。

明日から、選挙後の日本が始まる。これからこそ、無関心は許されない

といいつつも、アコーディオンで「Indiffence 無関心」を弾いてみた。

東北の手仕事展

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日本中、いや世界中にピアノを届け、またJAZZピアノを弾き、平和や環境について語り、旅するピアニスト河野康弘さんに教えてもらって、大阪天満宮のすぐそばで開催されている東北の手仕事展に行ってきた。

岩手県の人達の手作りの暖かみのある作品が展示、即売されている。
再生のための歩みは、止まることはない。
けど、昨日は、ひどい余震で心配した。NHKのアナウンサーが叫ぶ、避難の呼びかけが胸をしめつけた。この心配をかかえつつコンサートに向かったのだが……

みんなが、東北の人達の色んな面に触れる機会は今後もっと必要なのかもしれない。
忘れないよ。

日時 12 月 6 日 (木)~10 日 (月) 11 時~18 時半まで

場所 杉 de あんじょう亭
  (大阪市北区天神橋2丁目1-22、中央カラ―現像所内)
地図 ← クリック
交通:地下鉄谷町線または堺筋線「南森町」駅,
または JR 東西線「大阪天満宮」駅 3 号出口,
天神橋筋商店街を南へすぐ。

主催: 東北の手しごと展実行チーム (日本建築家協会近畿支部有志)

特別協力: 風の布・パピヨン(風工房)

連絡先: 東北の手しごと展実行チーム
間工作舎一級建築士事務所内
Tel & Fax: 06-6856-4510

辰巳芳子さんの映画「天のしずく」

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映画は静かだ。辰巳さんの手が大きく映し出される。野菜を絞る手、ヘラを操る手。
玄米のスープが煮えるガラスの鍋ががスクリーンいっぱいにあらわれる。

美しい。命を繋ぐものが生みだされる瞬間に立ち会うような、ワクワクする気持ち。
映画の映像から命の恵みが浸み出してくる。

辰巳さんの核心をつくことば、言葉。
すべてが命の癒しにつながっていく。

ご自身のお父様の嚥下障害の介護から生み出された「命のスープ」
ちょうど3・11後の春から始まる映像は、命というものを意識せざるをえないのだけど。

辰巳さんのスープは、緩和ケアに関わる医療者にも広がっている。
人の「生」の仕上げに飲むスープ。「仕上げ」という表現は、初めて聞いたけれど、確かに心地よい言葉だ。終末期医療とかいうけど、終わりでなく、仕上げ。
震災や事故で急に命を絶たれてしまうのは、惨いことだと思う。けれど、辰巳さんの食の営みのように毎日の食が丁寧に紡ぎ出されていたなら、いつ命が途切れても自分なら悔いはないかもしれない。送る方になるのは辛いが、それだけ食のこと努力しているだろうかとそれはそれで、自戒する。

この映画のもっとも大きな出会いは。邑久の長島愛生園の宮崎さんと辰巳さんの出会い。
宮崎さんが、ハンセン病で16歳で入所して友達になった人が、ガンのために食事をとれなくなってしまった。そこで、辰巳さんのスープのレシピで命のスープを届けている。
お互いに80歳を過ぎないとわからないことが多いことを共感しあっている場面。
宮崎さんがやっぱり生きないといけないのだと語る時。
命は続く。

映画で出会ってほしい。
辰巳さんの凛とした姿、深い思いのこもった食べ物を観て感じるために…

このところ3本映画を見たけど。どれもいいけど。この映画は、こころの中で熟成するだろう。

映画「生き抜く」公開

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南三陸の人々を追ったドキュメンタリー

南三陸の人たちが住んでいる仮設集会所で、おばさんが「この映画を見てください。」とチラシを持ってきてくれた。地元の方々は、もうご覧になったようだ。

大阪の人が来て、この映画を撮ったときいた。MBSの制作だった。TVでも放送されているのを見た覚えがある。震災から一年の人々を追ったドキュメント。

南三陸の人たちも自分たちのことを知って欲しい。そんなおもいが伝わってくる。

映画は、十三の第七藝術劇場で10月6日から公開される。
公式サイト 生き抜く
映画館のサイト第七藝術劇場

第4回神戸ドキュメンタリー映画祭

神戸で、貴重なドキュメンタリー映画が上映される。

何度か観る機会を逃した映画、一度観て見たい映画、見たことがあるけれどもう一度見たい映画。
貴重な機会。

私は、観たかった映画がある。NHKのドキュメンタリー番組で「十九の春」の歌をルーツや変形、歴史、現代歌われている姿や、その意味を考察する番組があったのだが、そこに登場する一人の女性が歌うシーンが、あるドキュメンタリー映画の1シーンであることを知っていたから。

その映画は、「沖縄エロス外伝 モトシンカカランヌー 」。
モトシンカカランヌーとは、沖縄の言葉で、元手がかからない商売。60年代のコザ吉原の女性の仕事。
彼女の歌う「十九の春」は、別名「ジュリ小唄」と呼ばれていたそうだ。ジュリ=女郎。

ちなみに、NHKの番組では、デイサービスで歌う、ナミイおバアの十九の春もでてくる。

その他にもみたいものがが一杯。

詳細は、HPで http://kobe-eiga.net/kdff/
期間は、10月19日〜21日 10月26日〜28日

東北2012その3

登米市の仮設住宅へ

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ここは、大手スーパーイオンの広大な跡地に300世帯もある大きな仮設住宅。
集会所も二つ。整体チームリーダー、はなはな整骨院院長も合流して別れて活動。

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ここも南三陸の沿岸部の方が多い。
楽笑さんの演芸に子供達は多いに突っ込み、元気に絡んでくれた。その後、私たちの番で「上を向いて歩こう」をみんなでうたった。前のおばちゃんが、ひとりぼっちの夜なんかかなしい…と目頭をおさえた。
終わったあとも、人なつっこい子供達は私におもちゃを持ってきたり、バルーンの剣で
突いてきたりと元気に遊んでいた。けれど、お世話していたおばさんの言葉は重かった。
一人の男の子を見て言った。「あら、今日は持ってないわ」その子は、この夏まで背中に大事なゲームやおもちゃをリュックに詰め、いつも背中にしょっていた。やっと、置いてこれるようになった。また、神戸の須磨に夏まで避難していた子がいた。仮設の子供達がずいぶん長い間、かかとをつけないでいた事。
心の中に、潰れそうなくらいの不安はを抱え、津波の恐怖からまだ開放されていない苦しみをもって。速く遊んでいてあっという間に時がすぎ、お家で暖かくすごせますように。失った大切な人たちの分もしっかり生きれますように。

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南三陸の沿岸部入谷仮設住宅へ 旧校舎の後ろにある

ここは、小さい仮設住宅
町会長さんの明るい楽しい雰囲気が、みんなを引っ張っている。

これで、8ヶ所の出張演奏は終わった。

傷は深いが、確実に変わりつつある東北。あまりにも美しい稲穂をつけた田んぼが延々、広がる。大きな大きな風景。
観光客を待っています。

私たちも、変わる姿をこれからも見続け、また、来ます。