タグ別アーカイブ: 平和

世界も 沖縄も

報道写真展2014

毎年足を運ぶ、世界報道写真展。一年前、世界で何があったか。報道写真を通じて振り返る。報道写真なので、紛争や事件、生々しいものも多いけれど、時々ハッとする位、主体の人物が美しく、くっきり浮かび上がり引き込まれるものもある。
幻想的な写真がごくごく現実的な事象であったり、苦しみや悲しみの中から生のエネルギーを感じさせるなど、切り取られた瞬間の写真のエネルギーは温度こそないが私に迫る。

来年は今年の世界の戦争状態がたっぷり写真になって行くのだろう。悲しいことだ。

しかし、世界だけではない、今日まさに闘っていることを忘れないでほしい!
辺野古の海で、キャンプシュワプ前で!

今朝始まった、ブイ、フロート設置。
辺野古に注目して欲しい!

辺野古浜通信
http://henoko.ti-da.net

「dear hiroshima ワンピースの写真が北米市民に投げかけた波紋」をみた

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石内都さんの写真集「ひろしま」

2008年。石内さんのこの写真展に行かれた、ブログで繋がった方の記事を読んでどうしても、写真が見たくてこの本を買った。

今年、67年経った敗戦の八月。NHK BSでカナダで開かれた「ひろしま」写真展のドキュメンタリーが放送された。
写真展は、カナダ、バンクーバーのブリティッシュコロンビア大学人類学博物館(MOA)で開催。この博物館は、展示されているカナダの先住民の巨大なトーテムポールの大きさに合わせて建築されており、数多くの先住民の収蔵品をもつという。アイヌの文化ととても似ている。自然の生き物が神の使い。「ひろしま」の写真たちは、ここで神々に癒されたのかもしれない。石内都さんと共に、世界を旅して欲しいと思う。

どんな人にも、この写真に触れてもらいたいと感じる。
本当に美しい色やデザインの被曝遺品のワンピースや、スカート。戦争が日本の降伏で終わろうとしてたあの夏。重苦しく、華美を諦めていた暑い夏。女性たちがこんな鮮やかなワンピースを着てたなんて、知らなかった。今回の放送で、広島平和祈念資料館の学芸員の方が言っていたが、女性たちは華美な装いが禁じられていたので、地味な着物の下に着ていたという。
丁寧に手縫いされた、可愛い柄の生地。

これを着ていたひとの姿が容易に想像できる。今までに無い、感覚。
生きた人がそこに居た。石内さんは、今まで広島の写真はモノクロばっかりだった。本当は、色があるのが当たり前なのだ。と語る。
鮮明になる。人の生きた証。このような遺品は、資料館に展示はされていないが収蔵されており、毎年増えるという。亡くなったヒバクシャの遺族が持ってくるから。

この放送でしらなかったことが他にもあった。
カナダは、アメリカと共にマンハッタン計画をすすめ、その開発はカナダのウランが使用された。その目的を知らないまま、採掘に従事させられたのはカナダの先住民(ナ・デネ族)だった。先住民の人たちは、そのことに深い罪の気持ちをもっていて、1998年彼らは広島と長崎に謝罪した。原爆に関して謝罪は彼らだけ。

でも、ウラン採掘も被曝する。今も、カナダやオーストラリアの先住民たちは、採掘のために被曝し続けている。原発を動かすウランは、一番初めからヒバクシャを生み出す仕組みなのだ。

この写真集と出会った2008年から変わったこと。新たな被曝が日本を襲ったこと。
ヒバクシャがまた増えたこと。