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ロマの人々に惹かれる

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Musicians in Piazza Navona
By H Sanchez

よくよく考えてみれば、ジプシーという言葉は昔から聞いてきたし、大概、洋画なんかで出てくる流浪の民くらいに思っていた。今ではロマと言われることが多い。被差別的ないいかたであるとか、また、一方でジプシーという名の方がいいとか良くわからないが。

音楽をさまよってくると意外に知らないことにぶつかる。そんな中、ジャンゴ・ラインハルトの音楽もフランスの中にあるマヌーシュ・ジャズもロマの音楽であり、ヨーロッパに散らばって住む多くのロマの人々はそこで音楽的影響をあたえたりしてきた。

だけれど、ナチスのホロコーストではユダヤ人だけでなく、ロマの人々も民族浄化の犠牲になった。断種など相当酷い扱いをうけ、殺された。それでも、被差別の民であることで、オーストリアでは戦後の補償から長く疎外されていた。
被差別の人たちは、どこでも舗装されてない道、辺境の地、バラックのような家、水道などインフラも整わないなど同んなじような境遇に追いやられるのだなとロマの歴史などの本を読むと思う。

でも、音楽は評価されている。
ルーツミュージックであること、迫害されている人達の音楽であること。
この2つは、私をずりずり惹きつけていく。
他者と相入れない孤立した人々の中には、濃い音楽のエッセンスが渦巻いているようだ。
ブルースから始まった音楽の旅は、アコーディオンにであってからアフリカでなくヨーロッパのバルカン半島や周辺国に飛び火してしまった。でも、どこでも人は人を差別し、搾取し、迫害する。黒い歴史と共にある。