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2005年08月21日

世界報道写真展 2005 

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世界報道写真展 2005 

盆のシーズンは、ぼちぼち仕事に行ったりしていたので、出かけたのはこの写真展だけだった。昨年に続いて2度目となる。最終日の18日に夕方駆けつけた。
昨年の記事は、こちら

昨年は、池上宗徳さんのDVD「IRAQ WAR」が、写真展の順路の最後に上映されていて、家ではなく、大きな画面であらためて見た、映像に胸が熱くなったのを覚えている。

今回の、受賞の「2005世界報道写真大賞」アルコ・ダッタ(インド)ロイター
「インド・タルミナドゥ州カッダロールで、スマトラ沖地震による津波で親族を亡くし嘆き悲しむ女性」(2004年12月28日撮影)がフライヤーの表紙となっている。

昨年は、さすがにイラク戦争真っ最中の写真が圧倒的だったが、今回は、こうした災害や貧困、内戦などの状況を切り取ったものが多かった。大賞の作品は、やはり迫力があり「悲しみ」が迫るような写真だった。

報道される側になる人々、受賞の対象となる写真の被写体の人々というのは、見られる側の人間なのではなく、いやでも世界から注目を受ける状況の「ところ」に住み、ある種の非日常な状況下に生きているということだ。全体量から言って。

ああ。こんなにひどい・・・と感じることが正しいのか?と写真をみたら思う。でも息をつめてしまう。写真論は、スーザン・ソンタグも書いている。写真というのは、研究に値する、人に作用する不思議なモノだ。

ある現実を切り取る行為。写真。ことに、ひどい状況では、知る事を必要とすることもあり、中には、それで心をあおることも出来る。

写真展には、他にも、うつくしい義足の水泳選手の泳ぎや、南米ペルーの女子サッカーチームの活き活きとしたはだしでサッカーボールをける姿、レスリング大会で4位になった少年の涙やほっとする写真も、あまりにも美しい写真も在った。そういうものを見て、深呼吸をして写真展を後にした。

今年のDVDは、豊田直己さんのスマトラ地震の被害の状況を映し出したものだった。

この写真展は昨年もそうだったが、大勢の人がやってくる。若いひとも、年配の人も。混雑した中、一所懸命に解説の文字を読んでいる。一体、ここには何が写っているのか?みんな、知りたい。
多くの知りたい人が、何をつかんで帰ったのだろう。

重い溜息?それとも、自分は関係ないという感覚?みんな地続きなのだ。

投稿者 pianocraft : 2005年08月21日 00:04

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