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2006年10月25日

DVD「男たちの大和」をみた

この映画が公開される前に、週間金曜日で監督が、対談をしていたのを読んでいた。この映画のCMが流れていたときは、好戦的な印象を主役級の二人、中村獅童、反町隆史に抱いていたのだが、対談では結局「無駄死に」「捨石」とされた戦艦大和をどちらかといえば、反戦的にとらえているといった印象を受けた。

それを読んでいたので、DVDで見てみようと思ったわけだけど。
結果として、好戦的ではないけれど、反戦メッセージも感じられないといった感じだった。
ただ、CMでのイメージとは違った。年少兵たちが死出の旅にでる葛藤。生きたいけど、多くの死んでいった日本人のために戦うという気持ち、それは死と引き換えだ。その辛さは、戦闘シーンよりも多くの時間をさかれる、少年兵たちのシーンにあらわされる。

この大和のひどい戦略は、いかにして上層部によって決められたかをもっと描いてほしかった。国のために死ぬことを美化するようなこともなかったけれど、何も守らないんだよ。戦争って、人のことなんて。
というのをもっと、もっと伝えて欲しい。生き残った人の使命は、それだということを最後のほうで、仲代達也がつぶやくけれど、あいまいだ。

戦艦大和がことごとく、攻撃されぼろぼろになって沈んでいくのを映像でみて、本当に無駄死にを強いたことに怒りを覚える。
多くを失った遺族はこころのよりどころのために、慰霊を国に望んだのだろうが、靖国なんかでごまかされないで欲しい。結局国のつごうのよい、ごまかしの慰霊をさせないために。

クリント・イーストウッド監督の硫黄島の映画が公開されるようだ。アメリカ側からと日本側から描く、硫黄島の戦闘。
まだ、ちゃんと整理されない60年前の戦争。日本が国民に戦後しなかったこと。戦争の反省。

投稿者 pianocraft : 2006年10月25日 23:17

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