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2011年12月14日

東北を行く3

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ちょこらい さん

共同支援ネットワークで宿泊した翌朝、近所のお年寄りのお宅に訪問した。
明るいおばあちゃんだったけれど、独居で身の回りに必要なものが手に届くように並べてある。いろんなことが多分不便だとおもうのだけれど、ボランティアのみんなと一緒に大勢で伺ったのに、楽しくおしゃべりしてひと時を過ごした。

さあ、今日は宅老所「ちょこらい」さんにうかがう。
お茶っこスペースちょこらいは、一般のお宅だが、震災後を仮設におられる方々などのために開放することにされた。代表の吉田千代子さんの名前にちなんで「ちよこんち(家)」という意味で地元の言葉で言うと「ちょこらい」。

また、我々のチームがにぎやかしをさせていただく。

みんな、明るく元気にしておられるけれど、石巻も津波被害は大きい。
近くの石ノ森章太郎の石ノ森漫画館のそばに橋が架かっている。
内海橋という。そこの中洲には、昔の風情をのこした「岡田劇場」という映画館があった。ちょこらいの吉田さんは、子供のころから娯楽といえばここで映画をよく観たという。それが中州ごとすっかりなくなり、とてもショックだった。と話していた。

子供の時から過ごした街が、街ごとすっかり消えた。
取り戻しようのない喪失感が、こころの奥深くにどしんとある。
ちょこらいのお家も、津波のときは水に浸かった。直後は、ボランティアさんたちに助けられ、なんとか片付けたけれど、何もする気にならなかった。

でも、このままではダメだとおもってつくったのが、この憩いのスペースだ。
寄り合うことの大切さがこの旅でひしひしと伝わる。
色んな場所で、色んな人が、被災しながらも、あるいは外部からも、考えて支援を続けている。震災の3月以来、また寒い冬がやってきている。

仮設では、外側から断熱材を貼っているお家や、二重サッシにしたりと工夫はあるが、根本的に暑く、寒い仮の建物。おそらく、地域差もあるとおもう。
気持ちを春へ、先へよいことがありますように、見守り、そしてまた、その地に訪問したい。


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投稿者 pianocraft : 2011年12月14日 23:11

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