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2007年01月16日

恐怖政治と美しい国キャンペーン

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昨日、エントリーで書いた、映画のなかのフィンランドの美しい風景を見ていて、「美しい国」という言葉をまた、思い出してしまった。世の中のコマーシャルも、日本的なる物を強調するようなコピーが多くなったし、まったく流行のように、安易に嬉しがってつかわれる「日本=美しい」。

そうやって、政府やマスコミがわーわー言っているのを聴いていると、裏があると思ってしまう。
今の日本での実際の生活は(一部の富裕層には関係ないが)、不安と不満に満ちている。生活そのものがいつどうなるかわからないという感覚をもっている人は多いと私は考えている。この格差のある、理不尽な構図から何が生まれるかというと、人は自分のアイデンティティを支えるために、嫌うもの、敵、侮辱する対象などを作ってしまうことがあるということ。踏みつけられているものは、何かを踏みつけているという、悪循環を起こしてしまう。それが、嫌韓であったり、嫌中国、北朝鮮であったりする。あるいは、女性差別だったり。

その負のエネルギーは、ひっくりかえせばわが国は美しく、伝統あり、支配されない・・などの言葉で表現されていると私は感じる。日常不安をナショナリズムに転化させるという構図を感じてならない。

これは、北朝鮮が、経済制裁や体制のほころびでぼろぼろになっているのをテレビ取材で見たけれど、
人が闇で商行為をしないと生きていけないというような状態になって、体制しめつけを強化しているという。これも、国民の不信・不安などの力を封じ込めるための、国家高揚のためのキャンペーンであり、監視体制の強化の下の支配だ。

国はぼろぼろになったときに、プライドなどと言って、ナショナリズムを流布する。

ホントに人は弱い。不安にももちろん弱い。その上、支配にも弱い。強制されると人殺しさえする。
だからこそ、そんな不安におちいらない世界にするような抵抗をしてみる。そのほうが、地球にも、人にもいいに決まっているからね。

安倍さん、もっとぼろを出して、参院選で惨敗してください。

投稿者 pianocraft : 2007年01月16日 01:20

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コメント

まったくおっしゃるとおりだと思います。私も今後、ブログを書く時に、世の中の不安を少しでも減らす努力を心がけてみようかな。

投稿者 うに : 2007年01月16日 19:19

安倍さんの態度やことばから,「安心感」は微塵も感じられませんよね。だからぼろぼろ,もっとだめさをだしてくれること,わたしも願っています。なんだか政治が私物化されていくと,個人もモラルを失いたがが外れていく怖さも感じます。もっと個人が強くなれればいいのですが・・・。強くしなやかにですね。

投稿者 KATEK : 2007年01月17日 19:11

うにさん、コメントありがとうございます。
いつもブログで、世界からの視点を読ませていただき、うにさんの言葉も楽しませてもらっています。そう、今年は恐怖キャンペーン撲滅ブログと行きましょう。

投稿者 pianocrft : 2007年01月17日 21:44

KATEKさんありがとうございます。
わたしも、個人や政治がずたずたになってる感じを持っていますが、それに対し、なかなか強くなることは、難しいのですが、しなやかにするりと腕からぬけていくように、対抗できるといいですね。

投稿者 pianocrft : 2007年01月17日 21:48

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